診療内容

白内障手術体験談

実際に白内障手術を受けた患者様の体験談です。
白内障手術をご検討中の方は手術の情報収集にお役立てください。

患者さまの声 杉並区ドクターズ

多焦点眼内レンズ

朝霞市50代女性白 内障手術体験談㉛(レーシック後・焦点深度拡張型多焦点レンズ:シンフォニー)

レーシック後の片眼の白内障で、多焦点レンズによる白内障手術をご希望にて初診された方です。
レーシックでは角膜が切除されているため、通常の眼内レンズ度数計算式では屈折誤差が生じてしまいます。そこでアメリカの屈折矯正手術学会が推奨する特別な計算式のほか、白内障手術体験談⑭の方と同様に、wave-front(波面収差)アナライザーであるOPD-ScanⅢ®による平均角膜屈折度を使用し、Camellin-Calossi式によりレンズ度数を決定しました。目標屈折度に関してはご本人と相談の上ごシンフォニーをやや近方優位に設定させていただきました。
本症例の方はレーシック術前のデータも持参されていたため、より高い精度で目標どおりの屈折度を得ることができ、遠近とも裸眼で1.0以上の良好な視力に大変満足していただけました。最近ではレーシック術前のデータを使用しない計算式も複数開発されておりますが、個人的な使用経験としては、やはり術前データを使用した計算式の方がより正確なレンズ度数が選択できています。
より満足度の高い結果を得るためにも、レーシック手術をされている方は術前のデータの入手、無理な方は以前使用していた眼鏡やコンタクトレンズの情報だけでも記録しておくことをお勧めします。

  • 術前

    右眼
    遠見:0.9(1.5)

    左眼
    遠見:0.4(0.4)

  • 術後

    右眼
    手術なし

    左眼
    遠見:1.0(1.5)
    近見:1.2(1.2)

多焦点眼内レンズ

横浜市60代男性 白内障手術体験談㉚(ブレンドビジョン:焦点深度拡張型多焦点レンズ:シンフォニー)

大学病院で多焦点レンズによる右眼の白内障手術を施行され、今度は左眼の手術を希望にて紹介初診された方です。右眼は昨年2焦点型多焦点レンズであるテクニスマルチの+4D加入(近方約30cm用)を使用して手術されていました。裸眼にて遠方1.5・近方1.0と非常に良好な視力で、特に手元がよく見えると満足されていましたが、1m程度の中間距離が少しぼやけるとのことでした。また写真をされるとのことでしたので、異なるタイプの多焦点レンズとなりますが、左眼はコントラスト感度の低下が少なく、中間~遠方がよく見えるシンフォニーをご提案させていただきました。シンフォニーは、右眼のテクニスマルチと同じプラットフォームの回折型多焦点レンズでありますが、2焦点ではなく焦点深度拡張型となります。
両者の特徴を簡単に説明すると、「2焦点型は手元の視力は良好だが中間距離が弱く、コントラスト感度が低下しやすい」、「焦点深度拡張型は手元の視力は弱いが中間から遠方は良好で、ハログレアも少なくコントラスト感度の低下も少ない」となります。このように左右で異なるタイプの多焦点レンズを使用することで、それぞれのレンズの弱い点を補う方法はブレンド・ビジョンと呼ばれ、近年学会でも使用報告が増えています。
上記の特徴を説明させていただいたところ、患者様も左眼はシンフォニーの使用をご希望され手術は問題なく終了し、術後裸眼視力は遠方1.2・近方0.9と良好な視力に大変満足していただけました。また、術後に感覚的に左右どちらの見え方が良いか?とうかがってみたところ、シンフォニーの左眼の方がはっきり見えると言われていました。今回はシンフォニーと+4D加入の2焦点型とのブレンドビジョンでしたが、他の方で+3.25D加入(近方約40cm用)との比較でも、やはりシンフォニーの方がよく見えると言われていました。こちらはやはりシンフォニーは光エネルギーロスが8%と少なく(テクニスマルチは18%)、コントラスト感度が良いためと思われます。
現代医療では遠方から近方まで全てが見えるレンズは存在しませんが、それぞれの多焦点レンズの特性を活用して、患者様のご希望に近づけるようレンズ選択の提案をさせていただきますのでお気軽にご相談ください。

  • 術前

    右眼(他院で手術済)
    遠見:1.5(n.c.)
    近見:1.0(1.2)

    左眼
    遠見:0.5(0.8)
    近見:0.9(n.c.)

  • 術後

    右眼(他院で手術済)
    遠見:1.5(n.c.)
    近見:1.0(1.2)

    左眼
    遠見:1.2(2.0)
    近見:0.9(1.2)

多焦点眼内レンズ

中央区50代男性 白内障体験談㉙(強度近視・焦点深度拡張型多焦点レンズ:ミニウェル・レディ)

硝子体手術後の核白内障進行による視力障害にて初診された方です。もともと両眼とも強度近視であり、都内の有名眼科医院にて、両眼の黄斑上膜と左眼の網膜剥離の硝子体手術をされており、そこでも白内障の手術を勧められていたとのことですが、ミニウェルによる手術希望されました。
左眼は術後の軽度黄斑網膜萎縮がありましたが、右眼は黄斑部異常も認めず、より進行した白内障で視力障害の訴えも強かったので、まずは右眼のみの手術を予定させていただきました。
事前に多焦点レンズについてご自分でかなり勉強されており、見え方の質に対するこだわりも強い印象でしたので、ハログレアもほとんどないミニウェルは適していると判断し、お仕事であるパソコンなどのデスクワークを優先されたいとのことで、ターゲットをやや近見優位に設定させていただきました。
硝子体手術後=無硝子体眼であるため、通常の白内障手術よりもリスクが伴う可能性がありましたが手術は問題なく終了し、術後は裸眼で遠方1.2、近方1.5と遠近とも良好な視力に満足していただき、なかでも予想以上に近方がよく見えることに大変喜んでいただけました。
ミニウェルの近方加入度数の公表値は+3.0Dとのことですが、近方視力が弱いとの報告を多く見かけ、この方もそのことを心配されておりました。しかし当院では、術前の屈折度や使用コンタクトレンズ上の屈折度を参考にして、術後の目標屈折度を設定することにより、近方視力の不満例は現在のところ認めておりませんので、検討されている方はお気軽にご相談ください。

  • 術前

    右眼
    遠見:0.03(0.7)

    左眼
    遠見:0.05(0.9)

  • 術後

    右眼
    遠見:1.2(1.5)
    近見:1.5(n.c.)

    左眼
    手術なし

多焦点眼内レンズ

国分寺市70代男性 白内障手術体験談㉘(多焦点レンズ:トーリック乱視用アクティブフォーカス)

当院で多焦点レンズでの白内障手術を受けられた方(白内障手術体験談㉑)のお知り合いとのことで、手術希望にて他院眼科クリニックより紹介初診の方です。片眼性の進行した白内障で5年ほど前から運転時の支障を感じていたとのことです。術前の聞き取りでは、先進医療保険利用希望であり、必要時の老眼鏡の使用は構わないが、運転時を含めた遠方は眼鏡なしでしっかり見たいとのことでしたので、ハログレアが少ないアクティブフォーカスを勧めさせていただきました。
両眼とも、乱視用のレンズを利用するかどうかの軽度角膜乱視があり、まず非優位眼の左眼を乱視なしレンズで手術し、術後乱視が気になるようであれば、優位眼の右眼は乱視用レンズを使用しましょうと説明させていただき、ご納得いただきました。
手術は問題なく終了し、術後左眼裸眼視力は遠方1.2、近方0.7と良好でしたが、右眼はせっかくなら最良のレンズをとのご本人の希望もあり、乱視用レンズを使用しました。結果として術後右眼裸眼視力は遠方1.5、近方0.9と、左眼よりも遠方よりに目標屈折度を設定したにもかかわらず、近方視力も左眼を上回る良好な視力に大変満足していただけました。乱視矯正は遠方のみならず近方視力改善にも有効だと確認できた症例となりました。

  • 術前

    右眼
    遠見:0.4(1.2)

    左眼
    遠見:0.2p(0.4)

  • 術後

    右眼
    遠見:1.5(n.c.)
    近見:0.9(1.0)

    左眼
    遠見:1.2(1.5)
    近見:0.7p(1.0)

多焦点眼内レンズ

練馬区70代女性 白内障手術体験談㉗(焦点深度拡張型多焦点レンズ:シンフォニー)

多焦点眼内レンズの相談にて総合病院眼科より紹介の方です。眼軸長にそれほど左右差はありませんでしたが、右眼のみ-6.0Dを超える強度近視となっており、grade3程度の核白内障進行による近視化をきたしておりました。加えて糖尿病性と思われる後嚢下白内障により矯正視力も0.1以下に低下していましたが、糖尿病の血糖コントロールは良好であり網膜症も認めないため、多焦点レンズ適応有りと判断させていただきました。
もともと両眼とも軽度近視であり、運転やスポーツの機会もなく、読書やミシンがけといった30cm程度や、料理などの50cm程度とテレビが見えることをご希望されましたので、近中距離から遠方まで連続的にスムーズに見える焦点深度拡張型のシンフォニーを近方優位で度数設定させていただきました。
結果として、両眼での近見視力は1.2と裁縫での針通しも眼鏡なしで行え、遠方視力も1.0と運転免許も眼鏡なしで更新できる視力に大変満足していただけました。
多焦点レンズといえども、30cmから遠方まで全てがよく見える眼内レンズは現在のところ存在しません。当院では術前の手術説明でその点をご理解いただいた上で、術後必要時にもし眼鏡使用する場合、遠方・近方どちらなら許容できるか確認し、度数設定の参考にさせていただいております。もちろんマイクロモノビジョンなどに設定することで、眼鏡なしで過ごせることを目標にしておりますが、術後の不満足例を生じさせないためには、患者様の優先度や手術に求める結果をしっかり把握しておくことが重要だと考えます。「科学的根拠に基づく医療」であるEvidence-Based Medicine(EBM)はもちろん大前提ですが、個々の希望が多様化している現代では、同時に「個々の患者にふさわしい医療」であるPatient-Based Medicineを提供できるよう心がけ診療させていただきます。

  • 術前

    右眼
    遠見:0.05(0.07)

    左眼
    遠見:0.3(0.5p)

  • 術後

    右眼
    遠見:0.9(1.5)
    近見:1.2p(1.2)

    左眼
    遠見:1.0(1.5)
    近見:1.0(1.2p)

単焦点眼内レンズ

中野区90代女性 白内障手術体験談㉖(単焦点レンズ)

数年前から見えにくいとのことで他院で白内障を指摘され、娘さんに付き添われ手術目的にて初診された方です。虹彩萎縮と散瞳不良がありましたが、核硬度はgrade3程度であり、90歳を超える年齢を考えると年相応の白内障でした。
ご高齢ですので眼鏡なしでも身の周りが分かるように、通常よりやや近方優位で度数設定させていただきましたが、せっかく手術を受ける決心をされたので術前よりは遠方裸眼視力が改善するように、軽度モノビジョンにさせていただきました。
術後視力は優位眼:0.8(1.2)、非優位眼:0.5(1.2p)で-1.0Dをわずかに超える度数となり、テレビ・新聞は眼鏡なしでよく見えると大変満足していただけました。
娘さんに勧められての手術希望受診でしたが、ご本人は高齢であることを心配されて、なかなか手術を受けると決心されるまでに時間がかかったようです。もちろん白内障が過度に進行してしまう前に、全身状態の良いうちに手術を受ける方が安全ですが、以前よりは短時間で安全に手術を行えるようになっております。白内障を我慢して手術を先送りにするほど、いざ手術を受けるときのリスクは増しますので、手術をご検討されている方は、ご高齢だからと我慢されずにまずは早めの診察をお勧めします。

  • 術前

    右眼:0.3(0.5)

    左眼:0.5(0.6)

  • 術後

    右眼:0.5(1.2p)

    左眼:0.8(1.2)

単焦点眼内レンズ

杉並区60代男性 白内障手術体験談㉕(緑内障発作後:単焦点レンズ・モノビジョン)

右眼の一時的な重い感じと充血・霧視を繰り返すとのことで初診された方で、眼圧が50mmHgと高値(正常は21mmHg以下)で緑内障発作を起こしておりました。当日中に眼圧下降薬の点滴とレーザー虹彩切開術を施行し発作を解除し眼圧を下降させることができましたが、以降も水晶体の前方偏位による浅前房・狭隅角が進行したため、緑内障治療もかねての白内障手術となりました。
眼軸長は平均的でしたが、チン小帯脆弱により水晶体が前方(角膜より)に偏位することで、-2.5D程度の近視化をきたしている一方で、僚眼である左眼は既に他院にて白内障手術を施行されておりほぼ正視(0D)であり、左眼で遠方・右眼で近方を見ること、つまりモノビジョンに慣れておられました。そこで患者様と相談し、右眼は現状の近視を残すレンズ選択をさせていただきました。
白内障の核硬度はそれほどでもありませんでしたが、術中予想通りチン小帯がとても弱く断裂のリスクもあり、術後の眼内レンズ偏位予防のためにもCTR(カプセルテンションリング)を使用することで無事手術を終えることができました。術後もこれまでのとおりスムーズにモノビジョンに適応され、眼鏡なしで遠近とも見ることができると満足していただきました。
理想としては緑内障発作が起きてしまう前に手術される方がリスクは少ないので、特に短眼軸眼(老眼の強い眼)で白内障による視力障害がある方は早めの手術をお勧めします。

  • 術前

    0.3(1.2)

    1.5(n.c)→他院

  • 術後

    0.2(1.5)


    手術なし

多焦点眼内レンズ

武蔵野市40代男性 白内障手術体験談㉔(焦点深度拡張型多焦点レンズ:ミニウェル・レディ)

片眼の進行した核白内障による視力障害にて初診された方です。雑誌編集のお仕事をされており、趣味でダイビングやカメラをされるとのことで、先進医療対応にこだわらず、見え方の質を最優先した多焦点レンズを用いた手術をご希望されました。そのためミニウェル・レディや3焦点のアクリバ・トリノバをお勧めさせていただきました。両者の違いとしては、ハログレアはミニウェルの方が少なく、近方視力はトリノバの方が良好であり、ご相談の結果ミニウェルを選択されましたので、お仕事に支障がないようにミニウェルをわずかに近方優位に合わせることで同意いただきました。
この方は眼軸長が32mm(日本人の平均は24mm弱です)を超え、屈折値も-15Dを超える最強度近であり、術後屈折誤差(眼内レンズ度数ズレ)の生じる可能性が非常に高い症例でした。また経験上、強度近視=長眼軸眼の方は他覚屈折度(機械で測定した屈折度)と自覚屈折度(自覚的に最も見える眼鏡度数)に乖離があるため、計算どおりの結果になっても自覚的な視力がいまひとつのことがあります。そこで今回は最新の度数計算式のほかに、AI(人工知能)を用いたものと、大学病院や当院での30mm以上の長眼軸眼症例から作成した、自覚屈折度を優先したオリジナルの回帰式を用いてレンズ度数を決定し、結果として裸眼遠方1.2、近方も1.2と非常に良好な視力に大変満足いただきました。その他の計算式の結果で度数選択していたら遠視化をきたし近見視力が不良になってしまい、お仕事にも支障をきたしてしまうところでした。
長眼軸眼=強度近視の手術はチン小帯脆弱などの手術自体のリスクのほかにも、屈折誤差のリスクも非常に高く、術者としては手術がうまく終わっただけでは安心できない難しい症例となります。当院では多焦点・単焦点レンズに限らず、複数回にわたる検査結果と実績・経験に基づき、患者様のライフスタイルに則した適切な度数をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。

  • 術前

    左眼
    遠見:0.03(0.7)

  • 術後

    左眼
    遠見:1.2(1.5)
    近見:1.2(n.c.)

多焦点眼内レンズ

小金井市50代男性 白内障手術体験談㉓ (3焦点+焦点深度拡張型多焦点レンズ:アクリバ トリノバ)

皮質白内障による見えにくさと遠視と老眼による不自由を主訴に、多焦点レンズでの白内障手術希望にて初診された方です。著名なプロダクトデザイナーであり、先進医療適応にこだわらず見え方の質(Quality of Vision:QOV)をまず第1にレンズ選択を行いたいとのことでしたので、当初はミニウェル・レディをお勧めしておりました。しかし、デスクワークや読書時間が多いとのことであり、近見読書視力も重視されたいとのことで、ご本人より最新の3焦点レンズであるアクリバ トリノバをご提案いただきました。オランダより輸入しての手術となりますので国内使用症例もまだ少ないレンズですが、ミニウェルよりも近見に強く、これまでの3焦点にはなかった焦点深度拡張機能もプラスされいます。加えて構造の工夫によりハロ・グレアも大幅に改善されているようで、ミニウェルよりも患者様の希望にマッチすると判断し、トリノバのご提案を採用させていただいての手術となりました。
結果として術翌日より遠近とも視力の立ち上がりもよく、裸眼にて両眼とも遠方視力1.5、近方視力1.0と非常に良好な視力を得ることできました。術後10日程度でフルマラソンを走られたとのことでヒヤヒヤしましたが、感染などの合併症もなく、仕事や趣味でのパフォーマンスが上がったと大変満足していただけました。患者様によるとグレアはほとんどなく、夜間のみわずかにハロを感じるようですが支障をきたす程度のものではないとのことです。3焦点ですが焦点深度拡張機能も追加されているため、焦点間の見え方の落ち込みもなくスムーズであり、他の3焦点レンズよりも良好なQOVをもたらすことができる印象です。
ご本人様より、ぜひ自分のようなトリノバでの白内障手術を検討されている方々の情報収集に役立ちたいと、長文の体験談(手記)をご提供いただきましたので、下記リンクより術中の様子や術後の見え方などの参考にしてください(Word文書が開きます)。

https://morohoshi-ganka.com/トリノバ

 

  • 術前

    右眼
    遠見:0.7(1.2)
    近見:0.15(1.0)

    左眼
    遠見:0.7(1.2)
    近見:0.15(1.0)

  • 術後

    右眼
    遠見:1.5(n.c.)
    近見:1.0(n.c.)

    左眼
    遠見:1.5(n.c.)
    近見:1.0(n.c.)

単焦点眼内レンズ

群馬県前橋市50代女性 白内障手術体験談㉒(最強度近視:単焦点レンズ・モノビジョン)

外傷後クモ膜下出血後より両眼の視力低下が急速に進行したとのことで当院初診されました。群馬県前橋市と遠方からの来院でしたが、当院で手術を受けた方からのご紹介で白内障のセカンドオピニオン目的とのことでした。
-20Dを超える最強度近視の方であり、核白内障はグレード4とかなり進行しておりましたが、黄斑部に明らかな異常は認めず白内障手術による視力改善が期待できるため、手術加療をお勧めさせていただきました。
ご職業は作家さんであり日常生活でデスクワークを優先され、強度近視性の視神経障害も疑われたため、近方に焦点を合わせた単焦点での手術をお勧めさせていただきました。しかしながら多焦点レンズも捨てがたいようでしたので、もともとの左右差を活かして軽度モノビジョンをご提案させていただきました。
強度近視のほかに外傷による白内障進行の可能性もあり、チン氏帯脆弱のリスクもありましたが手術は特に問題ありませんでした。術後も単焦点ながら多焦点レンズのように遠近とも見えることに大変満足していただきました。術中はところどころ若干疼痛の訴えがありましたが、こちらは虹彩(茶目の部分)動揺による毛様痛(暗いところから急に明るいところに出たときのような重い痛み)と思われます。強度近視の方は通常の方より眼軸が長いぶん、虹彩の動きによる痛みを感じやすい構造になっておりますので、当院では極力眼球に負担をかけないよう低灌流量・低眼圧にて手術を行っておりますが、痛みの感じ方には個人差がありますのでご了承ください。
術後遠方裸眼視力は右0.5p、左1.0pとかなり差があるように見えますが、実際の屈折度の差は1.0Dのみですので、クラクラするようなこともありませんし眼鏡装用も十分可能な左右差です。近方も裸眼で右1.2p、左0.9と良好で現在は眼鏡なしで生活されているとのことです。モノビジョンは誰もが適応できるわけではありませんが、患者様の特性に合わせて適応を判断することで、メリットをもたらすことができますので、お気軽にご相談ください。

  • 術前


    遠見:0.01(0.2)


    遠見:0.05(0.3)

  • 術後


    遠見:0.5p(1.5)
    近見:1.2p(n.c.)


    遠見:1.0p(1.5)
    近見:0.9(n.c.)