Lucidis:ルシディス国内初症例【白内障手術症例 No.89】40代男性 片眼アトピー性白内障(左眼:屈折型焦点深度拡張型レンズ:ルシディス)
半年ほど症例集のアップデートが滞っておりましたが、屈折型焦点深度拡張型多焦点レンズであるスイスSAV社のLucidis(ルシディス)の症例を複数経験し、その特徴を活かした使用方法が把握できてきましたので情報共有させていただきます。
国内初のルシディス症例は、48歳男性の片眼のアトピー性白内障でした。瞳孔領にかかる前嚢線維化を伴った典型的なアトピー性の水晶体混濁により、術前視力は遠方0.4p(0.6)/近方40㌢0.3(0.6)に低下しておりましたが、術翌日には遠方1.2p/近方40㌢1.2p、術後1ヵ月には遠方1.2/近方40㌢1.2p/近方30㌢1.0と大幅に改善し、夜間のハロ・グレアなどの異常光視症も感じないとのことで、白内障や老眼になる前に戻ったようになったと大変満足していただけました。術者としても、下記の単焦点同様の術後徹照写真からも、見え方のクオリティの高さがうかがえました。
そのほか、ルシディスの注意点・術後屈折誤差の重要性・ORAシステムの誤情報と使用メリット・今後発売予定の新しい多焦点レンズであるTECNIS PureSee(テニクスピュアシー)、乱視用のClareon Vivity toric(ビビティトーリック=乱視用ビビティ)、Acriva Trinova Pro(アクリバトリノバ Pro)、PanOptix Pro(パンオプティクス プロ)についても触れておりますので、ご興味のある方は下記リンクをご参照ください。