テクニス アイハンス(TECNIS Eyhance)先行使用のお知らせ
今秋「新しいコンセプトの単焦点レンズ」であるテクニスアイハンス(TENIS Ehyhance)がジョンソンアンドジョンソン社から10月末に一般発売予定ですが、当院は先行使用施設として8月より使用しております。
従来の単焦点レンズの中心部約2.0mmに、+0.5Dのなだらかな加入部分を設けることで、遠方から中間距離まで明視域を広げることに成功しています(下図参照)。
また、回折型多焦点レンズのようなリング状の回折格子もないため、ハロ・グレア・スターバストなどの異常光視症はほぼなく(単焦点と同等)、外見上も単焦点レンズと見分けがつきません。
上図のようにメーカー提供の焦点深度曲線では、50cm距離での視力は0.6程度ですが、当院でのこれまでの使用成績では40cmでも0.4~0.8程度の良好な視力を得ております。一般的なMS明朝のフォントサイズで9~10程度の大きさは見えているようです(下図40cm視力表参照)。参考までに、実際の印刷物のフォントサイズは、 新聞が10.5、 文庫本が9程度の大きさですので、新聞くらいは眼鏡不要で読める可能性が高いと思われます。ご自分の必要な見え方の把握は、術後満足度の向上に重要かと思われますので御確認ください。
加入度数としてはレンティスコンフォートの+1.5Dに対しアイハンスは+0.5Dですので、近方重視の方には向きませんが、ハロ・グレアがない単焦点と同様な自然な見え方を重視する方には向いていると思われます。つまり、遠方視力を優先し、見え方の質を落とさず+αで中間距離、近方は老眼鏡使用(あわよくば近方もある程度見えたらラッキー)と考えている方などには良い選択肢かと思われます。ご興味のある方はお気軽に御相談ください。