お知らせ

【白内障手術症例 No.78】神奈川県大和市70代女性:軽度近視眼+ Negative Dysphotopsia:ネガティブディスフォトプシア(波面制御型EDOFレンズ:Clareon Vivity:クラレオン・ビビティ

白内障手術症例集(多焦点)をアップしました

当院2例目のClareon Vivity(クラレオン ビビティ)の症例です。もう少し早めに掲載する予定でしたが、術後に異常光視症の1つであるネガティブ ディスフォトプシアNegative Dysphotopsia:ND)が発生し、その解決に時間がかかったため掲載が遅くなりました。

手術は通常通りで特別な点はありませんでしたが、術後に左眼の耳側に黒い三日月状の影、いわゆる眼内レンズのエッジ部分の影によると思われるNDが生じました。NDは術翌日~数日は決して珍しくない症状であり、通常は術後1か月程度で自然に解消されますが、この方は1か月以上経過しても全く改善なく、とても気になり生活に支障をきたすほどとのことでした。解決方法はいろいろと報告されておりますが残念ながら確実なものはありません。

今回はVivityを使用していたこともあり、せっかくのVivityのEDOF機能を温存するために、入れ替えでなくReverse Optic Capture(ROC)という対処方を行い、幸いにも奏功しましたので掲載させていただきます。最終的には、裸眼視力が術前:右眼)遠0.2/近0.5,  左眼)遠0.5/近0.2から、術後:右眼)遠1.5p/近0.7,  左眼)遠1.0/近1.2pと改善し、運転もスマホも裸眼でできるようになったと喜んでいただけました。

※なおNDはVivityそのものとは関係なく、患者様の眼の構造上の特性による原因が主であり、基本的にはどのようなレンズにも起こりうる症状ですので誤解のないようお願い致します。

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https://morohoshi-ganka.com/opeex/1447