お知らせ

【白内障手術のご相談(初診の流れとレンズ選択について)】

当院ホームページをご覧いただきありがとうございます。
本内容は2022年6月にお知らせしたものですが、改めてご理解いただきたく、再掲載いたします。

https://morohoshi-ganka.com/news/1168

多焦点眼内レンズの適応、どのようなレンズが向いているか、最適な目標屈折度などは、とても初診1回の検査で決められるものではありません。そこで当院では、初診時には下記3点を重点的に診させていただいておりますので、特に遠方から来られる方は、あらかじめご了承ください。

①白内障手術により、期待通りに視力が回復するかどうか?
   → 白内障以外の視力低下原因となる疾患有無を判定します。

②安全に通常の白内障手術を行える眼か? 
   → 白内障進行度の評価と、術中合併症のリスクを判定します。

③使用できる眼内レンズに制限のある眼か?
   → 眼の光学的な条件から、多焦点レンズの適応可否を判定します。

③の多焦点レンズの適応に関しては、明確な統一基準やガイドラインはなく、現状では各医療機関が独自に判断しています。当院では、初診時にはサービスでトポグラフィーによる簡易的な適応判定を行っております。さらに、より精度高く適応を見極めるために、当院で手術される方には後日、詳細な角膜形状解析をはじめとした精査を行い、最終的に向いているレンズ向いていないレンズを選定しております。
ライフスタイル要因は別として、個人的には「単焦点レンズよりも多焦点レンズに医学的に向いている眼はない」と考えています。一方で、屈折誤差さえ生じなければ、どんなレンズでも多焦点機能が十分発揮されうる眼をお持ちの方々も多くおられますし、左右で異なる眼の方も散見されます。そのため、医学的根拠に基づき、術前にこの見極めを十分に行わずに適応を判断することはできません。実際に、術後トラブルで当院を受診される方の中には、この「見極め」のステップが不十分だったことが一因と考えられる例も少なくありません。

上記①~③の判定が初診時1回で完結する方もいれば、複数回にわたる方(緑内障のある方やコンタクトレンズ使用者など)もおられますが、いずれの場合も、思い込みでなく1つ1つ客観的な検査結果をお示ししながら、理由とともにお伝えするように心がけております。この点は白内障に限らず、たとえば緑内障であれば視神経線維層の厚みの変化や視野検査のMD値推移など、その他の前眼部疾患や眼底疾患でも、可能な限り顕微鏡写真やOCTの結果をお示しして説明しております。

また、患者様の中には、初診時にレンズを決めないといけないと思われている方々も良くおられますが、当院では選定療養対象レンズであれば、手術の約1週間前までに決めていただいておりますのでご安心ください。希望されるレンズにより必要な追加検査が異なるほか、血液検査や手術手技に関する説明も必要となります。そのため当院では、初診を含め手術までに最低3回の受診・検査を推奨しております。

なお、「術前アンケート(術後にどう見えたいか)」のご回答および多焦点眼内レンズ選択支援ツールの結果を踏まえたレンズ相談・選択は、原則として2回目以降の受診時に別室で行います。患者様に適したレンズの種類および度数の最終決定は、手術までの計3回の診察の中でご相談しながら進めてまいります。十分に悩んで検討していただく時間もございますので、焦らず安心してご受診ください。

当方が多焦点眼内レンズを取り扱い始めて10年以上が経過しました。この間のレンズ自体の進歩はもちろん、適応評価に用いる検査機器も進歩も目を見張るものがあります。これらの進歩により10年前に比べると術後トラブルはさらに減っているべきですが、現実にはゼロにすることは容易ではありません。だからこそ当院では、術後の不満例を限りなくゼロに近づけるべく、これまでも正確な術前検査説明根拠に基づいたレンズ選択を重視してまいりましたが、今後も引き続き取り組んでまいります。

2026年2月現在、白内障手術は3か月待ち程度の混雑状況のため、最短で5月頃のご案内となります。お待たせして大変申し訳ございませんが、ご了承のほどよろしくお願いいたします。