お知らせ

【メールによる眼内レンズ相談サービスの開始】

当院ホームページをご覧いただきありがとうございます。
昨今の技術の進歩により高機能な眼内レンズの種類が増えることは、患者様の利益になり大変喜ばしいことですが、選択肢が増えることで適切なレンズを選ぶことがますます難しくなってきていると思われます。この点は我々眼科医も同様であり、当院でも患者様に適切なご提案ができるように、スタッフともども常に情報をアップデートし、安全性確実性を重視したレンズ選択を行えるよう心がけております。

上記ふまえ当院では、白内障手術相談で来院された方には、まずは初診時に下記3点を重点的に診させていただいております。
①白内障手術すれば期待通りに視力が回復するかどうか?→白内障以外の視力低下原因疾患有無の判定
②安全に通常の白内障手術が行える眼か?→白内障進行度分類と術中合併症のリスク判定
③使用レンズに制限のある眼か?→眼光学的な多焦点レンズ・希望レンズの適応有無の判定

上記の判定が初診時1回で済む方もいれば複数回にわたる方(緑内障のある方やコンタクトレンズ使用者など)もおられますが、これまでも上記3点に関しては、思い込みでなく1つ1つ客観的検査結果をお示ししながら理由とともにお伝えするようにしております。この点は白内障に限らず、緑内障では視神経線維層の厚みの変化や視野検査のMD値など、その他の前眼部疾患や眼底疾患でも、可能な限り顕微鏡写真やOCTの結果をお示しして説明しております。

おかげさまで最近は以前にもまして遠方より受診される方も増えてきておりますので、そのような方々には初診時1回で多くの情報を提供してあげた方が良いかと思い、どうしてもこちらからの説明の割合が多くなってしまう傾向があります。通常は具体的な説明に対して感謝していただけることがほとんどですが、逆に説明が一方的と受け取られてしまうこともあるようですので、端的に結果のみをご希望の方は事前にお伝えください。

また患者様の中には、初診時にレンズを決めないといけないと思われている方々も良くおられますが、希望のレンズにより必要な追加検査も異なりますし、血液検査や手術の手技的な説明も必要なため、当院では初診含め手術までには最低3回の受診を推奨しております。初診時は上記3点の診察がメインであり、各レンズの説明・選択は手術日決定後になりますのでご了承ください。そして患者様に適したレンズは手術までの3回の診察の中で相談して決めていくことになりますので、悩まず安心してお気軽に受診してください。なお2022年6月現在、白内障手術は3か月待ち程度の混雑具合ですので最短で9月になります。お待たせして大変申し訳ございません。

そこで今回、手術希望にて当院受診された方には、メールでの「眼内レンズ選択フォローアップサービス」を試験的に開始させていただきたいと思います。受診時にその旨お伝えいただければアドレス情報をお渡ししますので、レンズ選択に限らず次回の診察までに解決しておきたい疑問点などご質問いただければ、検査結果と経験に基づき院長が返信いたします。この試みにより事前に解決できる問題点を処理しておくことで、診療の質を落とさず効率の良い医療を提供することができ、引いては他の患者様の待ち時間短縮のメリットも期待できるかと考えておりますので、ご協力のほどお願いいたします。