【Clareon Vivity Toric:クラレオン ビビティトーリック(乱視用Vivity)導入のお知らせ】
長らくお待たせしましたが、2025年5月12日よりClareon Vivity (クラレオン ビビティ)の乱視モデルであるClareon Vivity Toric(クラレオン ビビティトーリック:乱視用 Vivity)の取り扱いを開始します。
Vivityは、回折型多焦点レンズとは異なり、波面制御技術により焦点深度を拡張する屈折型レンズとして、ハローやグレアが非常に少なく、自然な見え方を得られる点が大きな特長でした。しかし、その一方で、回折型多焦点レンズに比べると乱視耐性がやや低いため、当院では、これまでは必要に応じてORAシステムを併用し、手術中にリアルタイムに乱視を測定しながら、LRI(角膜輪部減張切開)による乱視矯正を行うことで対応しておりました。
今回、Vivityトーリックは、パンオプティクス トーリックと同様に「T2」という弱い乱視(0.75D以下)から対応可能なラインナップの予定となっているため、これまでLRIで対応してきたような適応が難しい微弱な乱視の患者様にも、より良い視機能のご提案ができるようになりました。
なお、Vivityに限らず、アルコン社の乱視用レンズは、独自のデザインにより術後のレンズ回転(乱視ズレ)が極めて少ないことが臨床的に実証されているため、当院では乱視用単焦点レンズを使用する際は、全例クラレオントーリックを使用しております。このプラットフォームの実績からも、術者としては安心して乱視用のVivityを使用することができます。
一般的に、多焦点レンズは単焦点レンズよりも残存乱視の影響を受けやすいため、Vivityトーリックにおいてはより厳密な乱視矯正が求められます。そのため、今後も適切な矯正乱視量・乱視軸を正確に評価し、手術精度のさらなる向上に努めてまいりますので、Vivity(ビビティ)を用いた白内障手術を検討されている方ははお気軽にご相談ください。