- 単焦点眼内レンズ
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中野区90代女性 白内障手術症例㉖(単焦点レンズ:中間距離-1.0D目標)
数年前から見えにくいとのことで他院で白内障を指摘され、娘さんに付き添われ手術目的にて初診された方です。虹彩萎縮と散瞳不良がありましたが、核硬度はgrade3程度であり、90歳を超える年齢を考えると年相応の白内障でした。
ご高齢ですので眼鏡なしでも身の周りが分かるように、通常よりやや近方優位で度数設定させていただきましたが、せっかく手術を受ける決心をされたので術前よりは遠方裸眼視力が改善するように、軽度モノビジョンにさせていただきました。
術後視力は優位眼:0.8(1.2)、非優位眼:0.5(1.2p)で-1.0Dをわずかに超える度数となり、テレビ・新聞は眼鏡なしでよく見えると大変満足していただけました。
娘さんに勧められての手術希望受診でしたが、ご本人は高齢であることを心配されて、なかなか手術を受けると決心されるまでに時間がかかったようです。もちろん白内障が過度に進行してしまう前に、全身状態の良いうちに手術を受ける方が安全ですが、以前よりは短時間で安全に手術を行えるようになっております。白内障を我慢して手術を先送りにするほど、いざ手術を受けるときのリスクは増しますので、手術をご検討されている方は、ご高齢だからと我慢されずにまずは早めの診察をお勧めします。
- Q.手術前はどのような状態でしたか?
テレビの字が見えず、新聞は虫眼鏡で見ていました。
- Q.手術を受けようとしたきっかけは何ですか?
家族の勧めです。
- Q.手術中に痛みはありましたか?
二度目は少しチックっとしました。
- Q.手術後の見え方はいかがですか?
手術後は新聞やテレビの字も良く見えて、大変嬉しく感謝しています。
- Q.日常生活(お仕事、運転、スポーツなど)で変わったことはありますか?
針に糸を通せるようになり嬉しいです。
- Q.多焦点レンズと単焦点レンズのどちらを選ばれましたか?
単焦点レンズです。
- Q.同じような症状で困っている患者さんがいるなら、手術を勧めますか?
良い先生にお会い出来て嬉しく、他の方と白内障の話しが出ると、私の体験を話したいと思います。